売る気がない!書籍化
きれいごとが売れる時代
売る気がない!対比表
売る気がないレター2

(著者)櫻木隆志

1970年生まれ。大学卒業後、経営コンサルティング会社、ネット通販事業の立ち上げ、インターネットマーケティング業で起業等の後、人間らしい幸せを感じる仕事を求めて、街の電器屋さん向けの事業「ためしてねっと」をスタート。

さらに街の電器屋さんの研究とそのサポート事業にも着手し、国の支援や認定も受け、全国の有志の電器店経営者からも応援され、笑倍繁盛 絆之会を設立。

売る人も買う人も笑顔で自然に繁盛する「笑倍繁盛」の実践研究を行っている。(株)南九州デジタル 取締役 笑倍繁盛事業部長 「笑倍繁盛 絆之会」主宰

「売る気がない!」の本には、その実践事例や「売る気がないのに自然に売れる」ようになるための方法・ノウハウなどをすべて詰め込みました。

「モノが売れない」と言われて久しい今の時代に、

売る気がないのに自然に売れる。

新規客も自然に増える。

他社比較や価格交渉もなく、愛されて、応援されて、

売り手も買い手も笑顔で、モノやサービスが自然に売れていく。

 

誰もが理想的だと感じる状態。

本書は、そうなるための方法を書いた本です。

 

ただし、営業ノウハウの本でも、広告やマーケティングノウハウの本でもありません。

新たな営業テクニックを身につけなくても、広告やマーケティングにお金をかけなくても、既存客からの売上が自然に上がり、相性の良い新規客も自然に増える。そんな方法を書いた本です。

 

「そんな都合の良い話があるわけない」

「どうせまた胡散臭い話だろう」

 

そう思われるのも無理はありません。この話は、ある業界の人たちと内々で実践研究してきたもので、世間には出回っていません。

しかもかなり非常識な内容なので、信じてもらえないことも多いです。そこでは、次のような考え方を共有しています。

 

  • 商品やサービスのことは、いったん忘れた方が良く売れる。
  • 売上や利益のことも、いったん忘れた方が良く売れる。
  • 「売上ファースト」よりも、「幸せファースト」の方が売上は上がる。
  • 「顧客第一」よりも「自分第一」の方がファンは増える。
  • 販促イベントより、コンサートやお祭りをした方が売上につながる。

 

 本当に非常識です。しかし実践すると次のような声が続々と寄せられます。

 

  • お客さんがまるで別人のようにいい人になった
  • お客さんと友達のように仲良くなった
  • お客さんが店を応援してくれるようになった
  • 他店との比較や価格交渉をされなくなった
  • 大きな仕事も任されるようになった
  • 利益率が劇的に向上した
  • わがままやクレームを言われることがなくなった
  • 好意的な新規客が向こうからやってくるようになった

 

このような理想的な変化が、実際に起こっています。

 

昨今はモノが売れなくなったと言われます。

だから営業やマーケティングをがんばるわけですが、今の時代は売ろうとすればするほど売れなくなります。

黙っていては売れないし、売ろうとすればもっと売れなくなる。今、多くの商売がそんな悪循環にはまっています。

 

しかし私の周りでは、そんな「売れない悪循環」の真っただ中にあった人が、わずか1~2年で、売ろうとしなくても自然に売れるようになり、仕事と人生が劇的に変わっていっています。

その鍵が、「売上第一」から「幸せ第一」への転換なのです。

売上ファーストと幸せファースト

そんなの「きれいごと」だと言われるのですが、そのきれいごとこそが、今の時代に自然に売れるようになる鍵なのです。

これは机上の空論ではなく、全国各地で実際に起こっている事実です。

その事実に私は驚かされ、勇気づけられ、それを多くの人に伝える必要性に駆られて、本書の執筆に至りました。

 

 

ところで、私と一緒にこの研究を進めてきた、ある業界とは、

 

「街の電器屋さん」です。

 

こう言うと、9割以上の方は「???」といった顔をされます。

 

「街の電器屋さんって昔あったよね」とか、「どうしてつぶれないの?」とか、そんな反応をされる方が多いです。

そんな方にはまず、街の電器屋さんの実態からお伝えしています。

 

確かに、街の電器屋さんの軒数は減っています。

しかし、今も元気に商売を続けている街の電器屋さんは、大型量販店にもアマゾンにも負けずに顧客から絶対的に支持され続けています。

 

しかも家電だけではなく、電気工事、水回り、住宅設備、住宅リフォームなどまで任されています。

住宅の仕事の場合は、リフォーム会社や職人さんと連携することも多いですが、お客様は街の電器屋さんに依頼・発注し、電器屋さんがいわば元請けとなっています。

規模は小さくても非常に力強い経営をされているのです。

 

ただ、私が街の電器屋さんに興味を持った最大の理由は、その強さではありません。

そこで行われる商売では、お客さんも店の人も笑顔で、楽しい会話が交わされ、笑い声が響き、商売の現場が幸せな空気に充ちていて、そこに私は心を奪われたのです。

 

ちなみに私自身は、電器店業界の人間ではありません。

大学卒業後に経営コンサルティング会社に入社し、その後、通販事業を立ち上げて急成長させたり、ネットビジネスでお金を稼いだりと、いかに売るか、いかに稼ぐかばかりを追求していた人間です。

 

しかし次第に、どれだけ売上を上げても虚しさを感じるようになり、特にインターネットを使って人と接することなくお金を稼ぐだけの日々が続くと、仕事の意味を見出せなくなり、どうしようもない虚無感と空虚感に襲われるようになりました。

 

そんな時、妻が原因不明の体調不良で入退院を繰り返したこともあり、家事や育児をしながら人生を考え直し、すべての仕事をリセットしました。収入ゼロの状態になり、これからの人生をどう生きるかという問いに向き合いました。

 

そもそも、私たちは何のために商売をしたり仕事をしたりするのでしょうか。

例えば、モノの売り買いという点に関しては、テクノロジーの進化によって、人と接することなく、安く便利にモノが買えるようになりました。

今後もますます便利になっていくでしょう。しかし私は思うのです。

 

「それって幸せ?」

 

モノやサービスを買うのは「幸せ」や「より良い人生」のためのはずなのに、売り手は利益と効率ばかりを考え、買い手は価格や利便性ばかりを考え、いつしか商売は単なる「モノとお金の交換」になりました。それは私たちにとって、幸せな「進化」なのでしょうか。

 

そんな疑問を感じていた私は、街の電器屋さんの商売に出会って魅了されたのです。今後、テクノロジーがどれだけ進化しどれだけ便利になったとしても、街の電器屋さんの商売の現場にある「笑顔」は、絶対に人間にしかつくれない。そこにある「幸せ」は、絶対に人と人の間にしか生まれない。そう感じたのです。

 

それから私は、500店以上の街の電器屋さんとお付き合いして、「売る人も買う人も笑顔で商売が繁盛する方法」を研究してきました。

そんな想いに共感してくれた電器店の有志の皆さんと一緒に、仮説・実践・検証を繰り返してきました。その結果、前述のような事例が続出するようになったのです。

本書は、その実践研究で得られたノウハウをお伝えするものです。

 

元になっているのは電器屋さんの事例ですが、「売上利益第一」のビジネスから、「幸せ第一」のビジネスへの転換がテーマなので、そこに興味のある方であれば業種・業態を問わずお役に立てる内容です。

 

モノやお金が中心の今までの時代の商売から脱却したい方、人間中心の時代、心の時代・精神の時代、愛の時代、風の時代などと言われる、新たな時代における商売(ビジネス)の在り方を見出したい方にとっては、ヒントやアイデア、ひらめきが得られると思います。

 

特に、次のような方に読んでいただきたいです。

 

◆地域密着型のビジネスをされている方

◆小売業・サービス業に携わっている方

◆個人事業主や小さな会社の経営者

◆売上第一・売り込み型の仕事が嫌になった人

◆仕事を通じて、意義ある充実した人生を送りたい人

◆社会貢献・地域貢献と仕事を両立させたい人

◆お金だけのために働きたくない人

◆使命や志のために働きたい人

 

本書には、売上も顧客も自然に増える方法が書いてありますが、それが目的の本ではありません。

目的は、売る人と買う人の笑顔であり、幸せです。

より良い人生、より良い社会です。

そういう意味ではビジネス書とは呼べないかもしれませんが、結果的に売上も利益も顧客もファンも自然に増えて、あなたのビジネスに大いに役立つ本です。

 

この本を手に取ってくださった皆さまの仕事の現場が、笑顔と充実感で充たされ、自然とビジネスも上向きになっていくこと、それによって社会がより良い場所になっていくこと。

それが本書が、あなたの人生の充実につながることを願っています。

目次

第一章 「売る気がない」が「自然に売れる」を引き寄せる!

  • 売ろうとするのをやめたら、自然に売れるようになった!?
  • 「商売繁盛」は死語になった  
  • 「商売」を再定義する ?「笑倍繁盛」の法則  
  • 「売る気がない」と宣言したら何が起こるのか?
  • 地域のお祭りを復活させたら売上が上がる  
  • スタッフの卒業式をしたらエアコンが売れる不思議  
  • 「街づくり」を使命に掲げて顧客が増え続ける店  
  • 「笑倍繁盛」と「新型コロナ」  
  • 新型コロナが「笑倍繁盛」を加速させた  
  • 「モノ売りビジネス」と「幸せ支援ビジネス」  

第二章 「売る気がない」世界への行き方、教えます!

  • 街の電器屋さんが量販店にもアマゾンにも負けない本当の理由
  • 消費者が店を選ぶ3つの理由
  • あなたから買えるなら買う
  • 「人で選ばれる関係性」とは?
  • 顧客の再定義  
  • 笑倍繁盛マトリックス
  • 右下のゾーンにお宝が眠っている  
  • 売上が先か、絆が先か  
  • 「商売の世界」と「笑倍の世界」  
  • 笑倍繁盛マトリックス 実例データ  
  • 大切なものは目に見えない
  • どうすれば「笑倍の世界」へ行けるのか  
  • 「鏡の法則」が作用する

第三章 笑倍繁盛は「WHY」から始まる(商売が笑倍に変わるスイッチ)

  • 「商売」が「笑倍」に変わるスイッチ
  • 「顧客ファースト」から「自分ファースト」へ
  • 伝えるべき4つの情報
  • ある動画との出合い
  • 人は「WHY」に動かされる
  • 人はなぜ、「WHY」に動かされるのか
  • 4種類の「絆」
  • 「街の母屋」という「WHY」を掲げる店
  • 「WHY」に最も動かされるのは誰か
  • 「WHY」を明確化する方法
  • 有名企業の「WHYメッセージ」の例
  • 「WHYメッセージ」で一番大切なこと
  • 「WHY」を明確化する「究極の一文」

第四章 笑倍繁盛の実践方法

  • 笑倍繁盛の実践とは何をするのか
  • 笑倍繁盛のための2大ツール
  • ニュースレターによる実践
  • SNSによる実践
  • デジタルとアナログが地域で融合する
  • 商品画像も価格も載せずに高級エアコンが次々売れるチラシ
  • 「WHAT・HOW・WHO・WHY」のすべてを伝えるツール
  • お店の取扱説明書とは
  • お店の取扱説明書の劇的な効果
  • あらゆるものが笑倍繁盛ツールになる
  • 「店舗」の再定義
  • 店に商品がないほうが売れる
  • お客さんの認識が書き換えられる瞬間
  • ビールの人
  • 劇的な成果が上がる店の共通点
  • 「笑倍」へのシフトで一番大切なこと  

第五章 貢献の時代の商売観(世界をより良い場所にする)

  • なぜ「商売」を「笑倍」に変えると自然に繁盛するのか
  • 「商売」が3・0に進化すると「笑倍」になる
  • 街の電器屋さん3・0
  • 「3・0の時代」は「WHYの時代」
  • 「経済第一」から「幸せ第一」へ
  • 民間企業の存在理由
  • 自社の商売をソーシャルビジネス化する
  • いち早く「3・0化」すれば、注目されて応援される
  • メディアの取り上げ方から時代が見える
  • 自然にクチコミ&拡散される
  • 引き寄せの法則(笑倍バージョン)
  • 利己から利他へ
  • 「先に与える」とは、何を与えるのか
  • 「幸福観」がカギを握る
  • 「幸せ」を定義する
  • 自分自身を「3・0化」する
  • お金のために働く人、使命・志のために働く人
  • 損して徳取れ
  • 使命観を持つ  

  • おわりに
    「笑倍繁盛」は社会を幸福化する

この本の発売が決まったら、

志を共にしてきた街の電器屋さんの皆さんが、

こぞって紹介してくださいました。

その時の紹介ツイートの中で、

涙が出るほど嬉しかったコメントがこちらです

売る気がない!紹介ツイート1
売る気がない!紹介ツイート1

あなたのおかげで
「売上が上がりました」

と言われるよりも、

あなたのおかげで
「仕事が楽しくなりました」
「仕事に誇りが持てるようになりました」
「仕事が天職と思えるようになりました」

と言われる方が超嬉しいです。
魂が震えます。

これこそ私が今の仕事をする理由です。
エネルギーの源泉です。

この本の想いも同じです。

この本のおかげで
「売上があがりました」

と言われたくて本を書いたわけではありません。

この本のおかげで
「仕事が楽しくなった」
「仕事に誇りが持てるようになった」
「仕事が天職と思えるようになった」
「人生が充実するようになった」



そんなふうに言われたい。
そういう人を増やしたい。

そんな想いでこの本を書きました。

あ、もちろん
「自然に売れるようになる」
のは本当ですよ。

でもそれが目的じゃないんです。

むしろ、仕事に誇りが持てるようになり、
毎日の仕事が楽しくなって、
天職と思えるようになると、

結果として「自然と売れる」ようになるんです。

一人でも多くの方に読んでいただいて、

より楽しい仕事、より充実した人生への
きっかけになれたら最高に嬉しいです。