縦軸と横軸(笑倍繁盛マトリックス)

笑倍繁盛理論の根幹にある考え方の1つが、笑倍繁盛マトリックスです。
一般的に顧客管理は、以下のような段階で管理されます。
(人によって細かい違いはありますが)
これに対して私たちは、笑倍繁盛のためには、お客様との間の「絆」が重要であるという観点から、
得意客=「絆顧客」
上得意客=「贔屓客・ファン」
であると考えました。以下のような感じです。
しかしこの考え方では、笑倍繁盛理論を整理できず、行き詰っていました。そこで、地域電器店経営者の方や、そのお客様に話を聞いていく中で、ひとつの間違いに気が付きました。
それは、
「良く買ってくれる」ということと「つながり・絆の強さ」は、必ずしも比例しないということです。
売上金額、購買頻度、購買時期・・・、など、商売の指標はいつも、お金に関することばかりです。そして、良く買ってくれているお客さんを、勝手に「得意客」「贔屓客」「ファン」等と考えます。しかし、それは売り手側の勝手な分類でしかありません。
「物とお金の関係」と「心と心の関係」は、それぞれ別のものとして考えるべきだったんです。
このことに気が付いてから、笑倍繁盛理論の整理が一気に進みました。そしてたどり着いた考え方が、「笑倍繁盛マトリックス」です。
縦軸に、売上や購買頻度といった、いわゆる「RFM分析」などの指標を置きます。そして横軸に、「お客様との絆の強さ」を置きます。
ここでいう「絆」とは、
売る人と買う人の間の信頼関係、好感度(両想い関係)、親密度や愛着度等といった、人間的なつながりの総称として使っています。
このマトリックスでお客様との関係性を考えると、笑倍繁盛マネジメントが可能になります。
「左上のゾーン」は、良く買ってくれているけど絆が強くない関係、売り買いの関係としては成立しているが、人間的な関係性は強くない。
したがって、今後も店を利用してくれるかどうか分らない、もっと良い条件の店があれば容易に流れてしまいやすい関係です。
売上の多くをここのゾーンのお客様が占めている場合は、常にがんばって、売り手側から売り込んでいかないといけないそんな状況である可能性が高いです。
今の時代、「売り手側から売り込んで売上をつくる」というスタイルは、お客様にとってかなり苦痛になっていると思います。
同時に働く側も、そのような仕事は嫌がります。モチベーションも上がりません。
このゾーンで商売をしている限り、売る人も買う人も笑顔で繁盛するのは難しいのです。
お客様に喜ばれながら物を買ってもらうためには、単なる「売り手と買い手」という関係を超えて、「人間と人間としての関係性(絆)」が必要です。
このマトリックスでは、それを横軸の指標にしています。
このマトリックスで右側にいるお客様は、商売の関係が終わったとしても、人間関係は続いていくような「人と人の関係」が成立しています。
顧客は店やお店で働く人のことを信頼し、好意を抱き、愛着を感じています。
当然ながら、今後もそのお店を利用する確率が高い顧客です。
また、右に行けば行くほど「お店を応援したい」と思うようになります。
お店からの提案も心を開いてくれます。
自分に必要なものを買ってくれるのはもちろん、家族や知り合いの分まで買おうとしたり、友人・知人を紹介してくれたりします。
でも、そういう気持ちを持っているお客様のすべてが、頻繁に物を買ってくれるということもありません。
そこには、個々の事情があり、お店に対する気持ちは変わっていなくても、最近はあまり店を利用していないというお客様もいます。
それが、右下の「お友達関係」のゾーンにいるお客様です。
顧客管理の指標が、売上や購買頻度など縦軸だけであれば、そういったお客様は顧客ランクを下げられ、最後はリストから外されします。
気持ちは繋がっているかもしれないのに・・・。
笑倍繁盛マネジメントでは、右下のお客様は大切にするべきだと考えます。
とにかく、右側のゾーンにたくさんのお客様がいれば、売上は自然と上がりやすい状態になります。
右側にいるお客様の多くは、個々の事情やタイミング向こうから声をかけてくれるからです。自然と容易に売上が上がります。
お客様との関係が、自然と右へ右へと進み、
自然と上へ上へと進む。
そして右上の笑倍繁盛ゾーンにたくさんのお客様がいる。
それが、理想的な笑倍繁盛状態だと、私たちは考えています。
「笑倍繁盛 絆之会」は、笑倍繁盛をめざす会。
「絆顧客メーカー」は、笑倍繁盛支援システム。
本サイトは、笑倍繁盛のためのポータルサイト。
笑倍繁盛に役立つ情報、ノウハウ、ツール、各種コンテンツを揃えています。
ぜひ、皆さまご自身のご商売の、お客様との関係を、
笑倍繁盛マトリックスの視点で見直して欲しいと思います。